近代建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエ。
彼が残したこの名言は、
真に完成された機能、美しさを実現するには、
あらゆるディテールを磨き込まなければいけない。
逆に全体が本当に素晴らしいものは、
ディテールの一つひとつを見ても完成されている。
そういう意味だと解釈しています。
クリエーターの真髄、根本哲学かも知れません。
ご多分に漏れず、僕もディテールが大好きです。
学生時代、「白い巨塔」(山崎豊子)を初めて読んで、
そのディテール描写の緻密さに感動しました。
医師でない人があそこまで詳しく病気を描けるなんて。
それに人の感情や街の様子を描写するにしても、
表現がこれでもか、これでもかと詳細に入っていく。
ものすごい量の取材と思考の存在を感じましたが、
後に彼女が元新聞記者と聞いて納得しました。
それ以来、
「大地の子」「沈まぬ太陽」と連読して、
彼女の神がかったディテール表現を堪能しましたが、
なかなか彼女のような小説家は少ないようで
他の人の小説を読むことは近年減っていました。
ところが、最近知人から薦められた某小説家が
そういう意味でとても素晴らしいことを知りました。
有名も超有名な、宮部みゆき氏です。
映画「模倣犯」の原作者と知っていたのですが、
主演がスマップの中井君だったので
「あぁ、なんかミーハーな話なんだろな」
と避けていました。
それをクリエーターの知人に話したところ、
「あれは宮部みゆきがかわいそう過ぎる」
「あの人の小説自体はホントに面白い」
と熱を込めて語るので、だったら読んでみようか、と。
結論。私が間違っておりました。
これはツボです。久々に夢中になる小説家です。
「魔術はささやく」でガツンと頭を殴られ、
「クロスファイヤ」で引きずりこまれ、
「火車」で抜けられなくなり、
「我らが隣人の犯罪」で覚悟を決めました。
読んでる順番メチャクチャですが、
腰を据えて作品を遡っていこうと思います。
3月 25th, 2005 at 2:38 PM
僕も宮部みゆきは避けてたんですが、後輩のすすめる「ぼんくら」を読んでみたらかなり面白かったですよ。
時代劇もかけるし、ファンタジーもミステリーもありなんて多芸な人ですな。
3月 25th, 2005 at 3:54 PM
ディテールに心を奪われながら、大きな流れに巻き込まれていくような本好きです。
何度も読んでも、どこから読んでも、いいです。
手放せなくなります。
私の場合、三島由紀夫の「豊饒の海」がダントツです。